それが、幼年期のトラウマとの決別を助けます

あがり症の方の中には、何らかの原因によって、他人よりも、より自分を責めやすい、ちょっとしたことで罪の意識を持ちやすい、という人が見られます。自分の心の中に、自分の言動について、とても深刻に刻み込んでしまっているのですね。これを「自己処罰」というような言い方もします。これは、生育環境にも大きくよるところがあります。何か失敗をしてしまったときに、思いもよらず、とてもしかられたとか、人格否定されるようなことを言われた、というような、苦い経験が尾を引いているということもあります。ですから、自分の幼年期に何が自分にとって、嫌な思い出だったのか、辛い経験だったのか、を思い出すという作業も治療のひとつではあります。しかし、思い出したことで、誰かを新たに恨み始めたり、ということをしないことも大切です。子供の頃は反抗できなかったけれど、大人になった今、仕返しをしようなどと思わないようにしましょう。それは、自分だけでなく、子供から大人に成長していくときに、誰もが通る道であり、他の人はどうにかこうにか、自分の気持ちの中で処理して、そして、大人になっていっているのです。幼年期の辛い思い出を思い起こすのは、復讐のためではなく、浄化のためということを、よく覚えておきましょう。まずは、自分があがり症になってしまったことは、自分ももちろん悪くないし、ましてや周囲にいた誰も悪くないということをよく自覚しましょう。嫌だった経験、言われて嫌だった言葉、すべてを紙に書き出し、その後ビリビリと引き破きましょう。そして、二度と出てこないようにビニール袋に入れて、厄払いの塩でもふって、しっかり袋を閉じます。そしてゴミ箱に捨てて下さい。気持ちが落ち着くまでこれを繰り返してみましょう。どんどんと嫌なことが出てきたら、また書いて引き破り、ビニール袋に入れて塩で清めて袋を閉じ、捨ててしまいましょう。それが、幼年期のトラウマとの決別を助けます。